2025/12/24更新
こんにちは!SHINKODO WATCH Online Storeです。新しい商品もリリースし、常に試行錯誤を重ね、新商品をリリースしているG-SHOCK。
その中でもリリースしてから幾年か経ちましたG-SHOCKのフルメタルシリーズは当店でも人気のシリーズの1つです。
直近では山形カシオ生産の新液晶のモデルもリリースし、バリエーションも豊富になってきました。
実はフルメタルシリーズの開発背景には金無垢のG-SHOCKが関わっていたとか。
そんな開発背景をご紹介です!
意外と新参なG-SHOCKフルメタルシリーズ。

↑2025年12月現在、『G-SHOCK FULL METAL』のラインナップはオリジン(5000シリーズ)・2100シリーズとカラーバリエーションを中心に充実!(人気のため、完全にラインナップが揃っている状態ではないのが残念!)
G-SHOCKのフルメタルシリーズは、初代G-SHOCK『DW-5000C』のリリースの1983年から、35周年の記念の節目のシリーズとして、2018年からリリースされております。
『フルメタルケース』のモデルとしてのG-SHOCKは『MR-Gシリーズ』として1996年には既に存在していました。(現在はMRG-B5000 Seriesとして、MR-Gもオリジンモデルが存在。)

↑GMW-B5000D-1CJF。G-SHOCK初号機である,『DW-5000C』のフェイスデザインを用いたフルメタルシリーズの代表格。2025年度リリースと意外と新参です。
しかし2018年まで、5000シリーズ(オリジンと呼ばれるモデル)に関しては、フルメタルモデルのリリースはなされてはいませんでした。
G-SHOCKの顔であるオリジンでリリースされていないのはなんとなく意外さを感じます。
5000シリーズとしてのリリースし、「フルメタルシリーズ」と銘打った経緯としては、とあるモデルのリリースがあったといわれています。
きっかけとなったのは「金無垢」で作られたモデル?

↑「G-D5000-9JR」Gressive様【 “究極同士のコラボレート”という発想から生まれた「DREAM PROJECT」】より引用
2018年のフルメタルシリーズのリリースより、1年後と時期が前後しますが、
2019年、G-SHOCK35周年記念の企画商品のモデルとしてリリースされた「G-D5000-9JR」。
金無垢(18金)のイエローゴールド製のG-SHOCKです。
35周年記念のトリを飾るモデルで完全受注生産。
その受注生産数は世界限定で35本だけでした。その驚きの価格は770万円(税抜)!!
最高の贅を凝らした究極のG-SHOCKの1つですが、そこには開発経緯として、カシオ社のとあるプロジェクトの存在があったそうです。
その開発経緯はそもそも営利目的ではなかった?
↑G-SHOCKの生みの親である伊部 菊雄 氏。【G-SHOCK DEVELOPMENT STORY : CASIO G-SHOCK:カシオ公式】より。
その開発経緯は、カシオ社のとあるプロジェクトである「DOREAM PROJECT」(ドリームプロジェクト)としての『チャレンジ』でした。
世界最大級の時計・宝飾品の国際見本市であるBASEL WORLD(バーゼルワールド)にて2015年度に出展したコンセプトモデルが発端。
(※BASEL WORLDは、2021年の開催中止を最後に終了しています。)
発案者はG-SHOCKの生みの親である伊部 菊雄 氏で、「何を作ったら見ていただく方に喜んでワクワクしてもらえるだろう」と考えたそうです。
DREAM PROJECT(ドリームプロジェクト)とは?
↑【「CASIO DREAM PROJECT [18K GOLD G-SHOCK] 非売品:カシオ公式】より
事の発端はバーゼルワールド出展より遡っての2013年。G-SHOCK30周年の年です。
周年を過ぎたとき、伊部氏はふと「当たり前のようにモデルが発売されるのではなく、一度くらい『G-SHOCKのコンセプトモデル』を作ってもいいのではないか?」と思ったそうです。
そこで、「永遠の価値がある究極の素材である金無垢と、究極の耐久性のG-SHOCKを掛け合わせて作ろう!」という考えに至ったそうです。
半ば勢いから生まれた発想だそうで、ケース・バンド・ビスに至るまで金で製造。
衝撃を想定した内部構造にはなっていますが、金無垢はステンレススチール素材などと比較して傷つきやすいため、衝撃・防水試験はせずに出展をしたそうです。
金無垢でG-SHOCKを作るのは困難だったといいます。
金自体の重量が非常に重く、その上、鉄・チタンなどと比べて非常に柔らかい。
そのため衝撃構造から見直す必要がある上に、加工が難しい。
そしてG-SHOCK史上初のコンセプトモデルを世の中にアピールするためのアイデア検討も必要があるということで、
製品の開発を行う羽村技術センターと本社のメンバーがひとつのプロジェクトに集結することになりました。それが“DREAM PROJECT”の発端と言われます。
現在は、「DREAM PROJECT 第2弾」として2023年にAIを活用したモデルがリリースされております!
(→関連記事:『AI導入のデザインの新発想MT-G4000シリーズレビュー』)
「金属の質感ってかっこいい!」の声からスタート。
G-SHOCKのコンセプトモデルとして金無垢の5600番をバーゼルワールドに出展し、
当時の業界内を驚かせたプロトタイプモデルは現在もカシオ本社内1本だけ残っているそうです。
当時、それを見ていて、社内で『これかっこいいね!』と声が上がるようになっていき、5600番=オリジンのフルメタル化に踏み切ったそうです。

↑ブラック:GMW-B5000GD-1JF(左)、シルバー(ラバーバンド):GMW-B5000-1JF(中央)、ゴールド(MIP液晶):GMW-BZ5000GD-9JF(右)。フルメタルシリーズのスタンダードなカラバリ。普段使いから遊べるカラーまでステンレススチールの質感が◎。
30周年を迎えての開発ですから、『G-SHOCKというブランドの顔』である、『オリジンはウレタン』としてのイメージは恒久的であり、常識を覆すような突飛な発想だったと思います。
いざ、ここから開発を始めていくのですが、その開発経緯は、実験に次ぐ実験と造形過程の大苦戦の連続だったようです。
→続きます。(執筆中。)
