電波時計の仕組みとメリット【標準電波とは何か?】

2025/06/02更新

こんにちは!SHINKODO WATCH Online Storeです。「電波時計」をご存じでしょうか?実はその大元の「電波」は時計だけではなく私たちの生活の様々なところに役立っているそうです。今回は「電波時計」の大まかな仕組みとそのメリットをご紹介します。

・電波時計の仕組みと標準電波

『福島県おおたかどや山標準電波送信所』 (NICT:国立研究開発法人情報通信研究機構https://jjy.nict.go.jp/LFstation/otakado/index.htmlより画像引用)

電波時計は、標準電波を受信して時刻を自動修正する機能を持つ時計です。その仕組みは、1秒の誤差が3000万年に1秒程度とされているセシウム原子時計を元に時間を計測し、各所に設置された標準電波送信所から発信される「標準時刻の信号」をアンテナで受信・内臓機器で信号を解析して、現在の正確な時刻に時計の針やデジタル表示を自動調整するというものです。
この仕組みによって、電波時計は常に正確な時刻を表示し続けることができます。
(標準電波送信所の施設は各GPS衛星・通信衛星とも相互に通信し、時刻の修正も行っています。)
日本国内では、「福島県」と「佐賀県」にある送信所から電波が発信されており、日本全国の多くの場所で受信が可能です。標準電波は、主に40kHzまたは60kHzの長波帯を使用し、福島県のおおたかどや山と佐賀県のはがね山から送信されます。タイムコードには、時刻、通算日、年、曜日などの情報が組み込まれており、電波時計で受信することで時刻を同期させます。

・標準電波はどんなものに使用されているか?

標準電波は様々なものに使用されています。

・地震計・気象観測機器などの計測機器管理
・街灯の自動管理・発電所の周波数などの運輸・電力関係
・鉄道時刻・道路交通・タクシー運行などの交通管理

など、都市機能や公共交通機関の運用管理に使用されており、

・パソコンや電子レンジなどの家庭用電化製品
・腕時計を含む各種時計製品

など、一般に販売されている商品までに幅広く利用されています。

・電波時計のメリット「正確性・利便性・安心感」

標準電波を受信する仕様上、日々の生活での時間管理においてのメリットとしては、公共交通機関を移動手段として利用されている方には、標準電波使用の時間は絶対的に信用できます。運行数が多く、分単位で刻む都市圏の鉄道利用においては時間のズレは大きなデメリットにもつながるでしょうから、定期的に時間を同期している電波時計は指標の1つとして時間管理ができます。
また、業務用の掛け時計も標準電波受信仕様の商品も多く、社会の中の時間管理は標準電波によって行われているといっても過言ではないと言えます。

また、電波腕時計は標準時刻に自動で合わせるため、手動で時刻を合わせる必要がないところが大きなメリット。
電波時計の多くはカレンダー機能も連動しており、月ごとの日数やうるう年などにも自動で対応するモデルが増えています。時刻だけでなく日付の調整も不要になるため、非常に利便性が高いです。
数年使ってもほとんど誤差は生じず、特に忙しいビジネスパーソンや時間に正確でありたい人にとっては、常に正しい時間を刻む仕様は行動する上での安心感を与えてくれますよね。


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