腕時計のムーブメント『機械式』、『クォーツ式』の違い【メリット・デメリットの比較】

2024/07/05更新

こんにちは!SHINKODO WATCH Online Storeです!腕時計について話題に上がる際によく「機械式」、「クォーツ」といった単語を耳にすると思います。そういった腕時計の心臓部を「ムーブメント」と呼ぶのですが、この違いはモデルの性能や価格に影響します。
今回は初めての腕時計をご検討されている方に、このムーブメントについておおまかなご紹介が出来ればと思います。

○ムーブメントとは?

時計のムーブメントとは、腕時計の心臓部であり、時計を動かす機械部分のことを指します。 中でも、機械式時計であれば非常に精密なパーツで構成されます。 現在、ムーブメントはさまざまな駆動方式や機構を採用したものが登場しており、そのバリエーションは非常に多岐にわたります。また、それらを使っていく上で比較した時のメリット・デメリットがあります。
以下にこれらを含めた特徴をまとめてみました!

○機械式腕時計とは?

機械式は動力が「ゼンマイ」です。人の手を介さず、ローターが回転することでゼンマイを巻き上げてくれるメカニズムを搭載したムーブメントとなります。
ムーブメントに内蔵されたローターと呼ばれる半円形の金属部品が、時計を装着した腕の日常動作によって自然に回転し、自動的にぜんまいを巻き上げてくれます。
手巻と自動巻きに分けられますが、着けている限りはゼンマイが巻き上がる「自動巻き」(オートマチック)のモデルの方が広く流通しております。内部の機構が複雑であり、一般的に同ブランドの中でも電池式に比べ価格が高くなる傾向があります。

☆機械式腕時計のメリット→『資産価値がある』


・「資産価値やステータス性が高い傾向がある」
スイス産の「世界7大時計ブランド」などはいずれも長い歴史と伝統を持ち、卓越した技術と精巧なデザインで知られており、おのずと資産価値も高い傾向にあります。

・「1本の時計を半永久的に使用が可能」
動力がゼンマイで歯車など機械パーツの集合体なので、電池など「確定した消耗品」がないのが特徴。理屈では半永久的に使用が可能です。(定期的なメンテナンスや摩耗したパーツの交換は必要です。)

・「機械式独自の美しさを持つ」
シースルーバックなどあえて機構を露出させる作りの時計も数多く存在し、機械仕掛けならではの美しさがあります。機械式独自の振動するような針の動きや、歯車の動く様子は機械式の持つ大きな魅力の一つです!

★機械式のデメリット→『維持に手間やコストがかかる』


・「クオーツ式と比較すると精度が劣る」
基本的には「日差」で時計の針がズレていきます。細かな時刻合わせが必要です。1週間で1分、1ヶ月で5分くらいのズレとなります。(手間のかかるところが逆に愛着が湧くとおっしゃる人も多いです☆)

・「機構が複雑なため取り扱いに注意が必要」
内部パーツの磁気帯びや、衝撃による内部へのダメージを考慮した丁寧な取り扱いが必要です。また、機械油は高温で拡散します。拡散による内部の他パーツの汚れや、油が抜けることによるパーツ摩耗が早くなるので保管場所に気を付けてくださいね。

・「定期的なメンテナンス費用が必要」
オーバーホールの目安は3年くらい。半永久的な使用にはオーバーホールが不可欠です。複雑な機構を持つため、パーツ数が多く、その1個1個の点検やパーツ交換が必要です。

○クォーツ式腕時計とは?

動力が「電池」である電池式は基本的に電気を流した際の水晶の振動で針の制動をする「クォーツ」と呼ばれるムーブメントになります。機械式に比べ内部パーツが少なく、生産にコストがかからないことから、同ブランド内でも機械式に比べて安価になります。
クォーツ式の中でもデジタル表記の「デジタル」、針で制動する「アナログ」と呼ばれる2種類に大別されます。

☆クォーツ式のメリット→『総じて利便性が高い』


「機械式に比べ精度が高い」
基本的にクオーツの精度は非常に高く、「月差」で針がズレる形です。半年で1分程度のズレとなります。時刻合わせの回数も自ずと少なくなります。

・「ソーラーセルモデル・電波受信、GPS、BlueTooth対応モデルがあり便利」
ボタン電池を使用しているのが電池式ですが、基本的には2~3年の使用で電池が切れます。ですが中には光発電のソーラーセルモデルもあり、一般的に電池寿命が10年は保つと言われます。
また、より正確な時間を保つことのできる、ラジオ電波受信、GPS衛星受信、BlueToothによりスマホとの時間をリンクさせることのできるモデルもあります。腕時計としての正確さや、電池交換の手間がかからない利便性が魅力なモデルも多数存在しています。

・「機械式に比べてケースが薄く軽いモデルが多い」
機械式モデルは歯車で動かす構造上、ケースに厚みが出てしまう傾向があり、クロノグラフなどの複雑な機構のモデルほどそれは強くなります。同時に重量も重くなります。ですが、クォーツムーブメントは構造が単純なので、ケースも薄くなります。ユーザーが使いやすいように進化し、薄さや軽さを追及しているモデルもあります。

★電池式のデメリット→『動力・パーツが有限』

・「電池交換が必要」
ボタン電池規格の場合、一般的に2~3年で電池交換が必要です。裏蓋を外すことでもちろん交換が可能ですがご自身での交換はオススメができません。防水性能をはじめとする時計の性能と品質を保証するメーカーでの交換は有償であり、2週間~1ヶ月かかる場合があります。(※舶来ブランドの場合はさらにかかる可能性あり)

・「機械寿命が短い」
クォーツは構造上、電子回路を必要とします。この電子回路の寿命が10~
20年と言われます。寿命が来た場合,部分的な修理ができない場合が多く「ムーブメント交換」になる場合も同様に多くなります。
一生ものとして、資産価値としては機械式に軍配が上がります。

・「取り扱いに注意が必要」
先の機械式同様、磁気帯びや、機械油の拡散、衝撃による内部へのダメージを考慮した丁寧な取り扱いが必要です。(機械式の方がパーツが多く構造が複雑なためデリケートになります。)

○まとめ

今回は、新たに腕時計をご検討されている方へ向けた、内部の「ムーブメント」に関してご紹介させていただきました。
以下に今回の大まかな内容を表にまとめてみました!比較してみて下さいね。

ムーブメント『機械式』『クォーツ式』
メリット①資産価値がある
②半永久的に使える
③独自の美しさを持つ
①機械式に比べ精度が高い
②利便性のあるムーブメントが多い
③ケースが薄く軽いものが多い
デメリット①クォーツ式と比較して精度が落ちる
②より丁寧な取り扱いが必要
③維持コストがかかる
①電池交換が必要
②機械寿命が短い
③取扱は注意が必要
※ムーブメントはゼンマイで動く「機械式」、電池で動く「クォーツ式」で2種類に大別される。


というものでした。初めての腕時計の参考にはなりましたでしょうか?腕時計を着けるにあたってのメリットとデメリットに対して、「なんとなくイメージが湧いた」、「こんな違いがあったんだな」と思っていただければ幸いです。


投稿日

カテゴリー: