手巻き式の機械式時計の魅力

「手巻き時計って何が特別なの?」
「自動巻きと何が違うの?」
そんな疑問を持っている方へ。この記事では、「手巻き式の機械式時計の魅力」について触れていきたいと思います。

手巻き式の時計には、ゼンマイという部品が入っています。
リューズ(時計の横にあるつまみ)を回すと、このゼンマイが巻き上がり、そのほどける力で時計が動きます。(つまみを巻くとゼンマイが巻かれ音が鳴るオルゴールをイメージしてください)

ゼンマイを巻く🌀→ 解ける力で歯車が回る⚙ → 針が動く🕐
つまり、ゼンマイを巻かないと止まってしまうのが手巻き時計の特徴です。

毎日~数日に1回、手でリューズを回すことが必要になります。

一方、自動巻き時計(オートマチック)は、腕の動きに反応してゼンマイが自動で巻かれる仕組みです。内部には「ローター」と呼ばれる半月型の重りが入っており、腕を動かすたびにそれが回転して勝手にゼンマイを巻いてくれます。

つまり、日常的に着けていればゼンマイは自然に巻かれて時計は何日も動き続けてくれます。着けないときでも、ワインディングマシーンという、自動巻き時計を動かしておくための機械に入れておいても大丈夫です。

ただし、数日外してただ置いたままにしたり、動かさない日が続くと止まってしまうため、その場合には手巻きである程度巻いてから着ける必要があります。

ここまでだけで見ると、手巻き?ん?いちいち止まるなんて不便!
と思いますよね。
ではなぜ手巻き式機械時計は選ばれるのでしょうか。

その理由は、「時間を知る」以上の体験がそこにあるからです。

日々の“手間”が愛着に変わる

手巻き時計は、ゼンマイを巻かないと止まってしまいます
だからこそ、着ける日は毎朝リューズを回すという習慣が生まれます。時計を買ったその日からそんなルーティーンができ、ほんの少しだけ丁寧な暮らしができている気持ちになれたりする方もるのではないでしょうか。

朝起きて身支度をして、最後に時計を調整しながら「さあ今日も一日頑張ろう!」という気持ちのスイッチが入るという方も多いのです。

時間にしてわずか数十秒の動作かもしれません。人によっては“毎日のその作業が面倒くさいので自分には“不向き”という方もいるでしょう。
それはそれで良いのです。機械式時計の他にもクォーツ時計や電波時計など手を加えずとも動く時計など、自分に合う時計を選ぶことが大切です。

見た目の違いもあります。

自動巻き時計とは異なり、手巻き式時計にはローター(自動巻き用のおもり)がありません。そのため、構造がシンプルで、ケースをより薄く・美しく仕上げることができます。

また、手巻き特有のカリカリと音のなる巻き心地なども大好きなポイントです♪

手間がかかるからこその相棒

手巻き式機械時計は、時間をただ「知る」ための道具ではなく、時を「感じる」ための存在です。毎朝リューズを巻くその数秒が、忙しい日常の中でふと立ち止まるちょっとした時間となり、相棒となった時計を大切に愛用していくでしょう。
“手巻き式機械時計”という選択肢は、きっとあなたの時間に豊かさをもたらしてくれるでしょう。


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